トランプ支持層の保守派ってどんな人? - 2018年中間選挙を前に

 こんにちは、東京在住英語同時通訳者の山下えりかです。Skypeでオンライン英語指導オンライン通訳訓練講座も提供しています。 

 

 今回はアメリカの中間選挙直前と言うことで、少しそれに関連する話をしたいと思います。日本人にはあまりなじみがない、アメリカの保守派と言われる人たちについてです。

 

 「トランプの支持基盤と言われる保守派なんて、どうせ過激な言葉に煽られて踊らされるだけの無教養な人種差別主義者なんでしょ?」と思ってはいませんか?そういう人がいないとは言いませんが、私が知る保守派の人たちはそうではありません。とても家族と国と信仰心を大切にし、自分たちの生活を守るために努力を惜しまず、他者にも親切で、話してみるととても親しみやすく優しい人たちです。

 

 

 そんな人たちが特定の話題になると過激になるのは今でも驚きですが、SNSで彼らの主張を見聞きしていると、彼らには彼らの考え方があって信じるものがあって、その結果として様々な主張を展開しているのだということがよく分かります。

 

 今回はその中で私が「なるほど」と思ったものをいくつか紹介したいと思います。顔が見えない故に宇宙人かモンスターかと思っている人たちが、ちゃんとそれぞれに自分の信念を持った人間だということを知って欲しいと思います。

 

 まずはトランプ政権の政策の中でも多くの人が見聞きしたことがあるであろう移民政策について。こんな主張がありました。

 

「不法入国する移民の保護をする前に、アメリカでホームレスになっている自国民を保護してほしい。特に国のために戦って傷を負い収入を失って路上で暮らしている退役軍人の保護を。」

 

 もっともな主張だと思います。優先順位の問題ですよね。法を犯して外から入って来る移民よりも自国のために力を尽くした人たちを助けてくださいという主張は国民として何も間違ってはいません。

 

 不法移民についての主張その2。

 

「入国時点で法を破る人たちが入国後にこの国の法を守るとどうして思えるのか?」

 

 その通りなんですよ。不法移民ということはその時点で既に法を犯しているわけで、「不法移民が犯罪率を上げるわけじゃない」と言い切るのは苦しいです。やはり合法で入って来られないのなら、入れるのが危険と思うのは仕方のないことだと思います。

 

 不法移民についてはこんな主張も。

 

 

‟知っていましたか?

 

親が刑務所に入っている子供は270万人。

里親のもとで育てられている子供は40万人。

親が従軍していて離れ離れで、また会えるかどうかも分からずにいる子供は76万5千人。

 

それなのにメディアは不法移民の親から一時的に引き離されている2千人の子供に注目している。”

 

 これも優先順位の問題ですね。上記と同じくまずは自国民に目を向けて助けて欲しいという願いです。

 

 ちなみにトランプ政権の移民政策については、外国人を差別(区別)しまくっていて移民は日本には存在しないと思い込んで暮らしている日本人にはそれを非難する権利は無いと私は思っています。移民の国アメリカと(ほぼ)単一民族国家の日本との違いがあるとは言っても難民の受け入れも諸外国と比べてかなり消極的な日本ですから、意見を言える立場にありません。

 

 次はポリティカル・コレクトネス(政治的な正しさ)について。先日Facebookでこんな画像を見ました。

 

 

 つまり、「ポリティカル・コレクトネスとして信仰や人種の多様性を認めろと言いながら、学校で国旗を掲げて国歌を歌うことはなぜいけないのか?」という主張です。

 

 これで思い出したのは、近年頻繁にキリスト教国で使われる”Happy Holidays”というフレーズ。これは”Merry Christmas”の代わりにクリスマスシーズンの挨拶に使われるようになった言葉です。キリスト教国ではクリスマスの時期が休暇になることが多く、キリスト教徒ではない人の場合この時期の挨拶が”Merry Christmas”では宗教的にそぐわないという理由からだというのは一応理解はできるのですが、キリスト教徒にまで”Happy Holidays”を使うことを強要するのは逆差別では?と思うのです。

 

 昨年のクリスマスシーズンにはホストグランマ(おばあちゃん)が、「最近のポリティカル・コレクトネスなんて気にしないで言わせてもらうわ。メリークリスマス!」とSNSに投稿していました。そんなことを宣言しなければ自分たちの宗教の挨拶を使えないのかと複雑な気持ちになりました。下手をすると今はキリスト教国よりも日本の方が気楽にかつ頻繁に「メリークリスマス」と言っているのかもしれません。

 

 上記の画像の件もメリークリスマスも、誰かの在り方を認めるのなら、自分の在り方も認めてほしいという、とてもシンプルな要求なのだと感じます。

 

 最後に、アメリカ人の保守派の友人がシェアしていた、ある保守派の黒人男性のインタビュー動画を紹介します。これを見ると、「保守派は貧乏で無教養な人種差別主義者の白人ばかり」というのが偽りだということがよくわかります。

 

 

 最後に誤解の無いように書いておきますが、ここに挙げたのはあくまでも私がある程度共感できた主張であり、多岐にわたる保守派の主張の中には思想的に相容れないと感じるものもあれば理解ができないものもあります。しかしそれはリベラル派の主張を見ていても感じることで、どちらの主張にも共感できることもあればできないこともありますあります。「共和党万歳!」という記事ではありませんのでご注意ください。

 

 ここまで紹介した通り、私が知る限り、きちんと政治や社会問題に目を向けているアメリカの保守派の人たちは、憎しみに満ちた学の無い人たちではありません。自分の人生に誇りを持ち、国と家族を愛し、もちろん他者も大切にできる心優しい人たちです。確かに過激な主張を展開することもありますが、それは(動画にもあるように)リベラル派も同じことだと双方の主張を見ていて感じます。

 

 私がアメリカで暮らしたテキサスとカンザスという土地は、どちらも保守色の強い地域でした。そのため交流があった人たちも必然的に保守派が多くなっています。たくさんの楽しい思い出のある土地に住む、今でも私にとってとても大切な人たちの考え方やものの見方を、この記事を通して少しでも知っていただけたら幸いです。

 

 

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【About Erika】

職業:英語同時通訳者(個人/フリーランス)

現住所:東京

留学歴:3年(アメリカ)

特技:柔道(初段)、ピアノ(弾き語り)

趣味:料理、お菓子作り、食器屋巡り

楽しみ:正月の箱根駅伝、2か月に1度の大相撲観戦(テレビ)、年に数回の柔道国際・国内大会テレビ観戦、年に数回のブロードウェイミュージカル日本公演、不定期の札幌旅行